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咳(せき)について

咳について

咳は、や吸い込んでしまった異物を外に出すための反応です。 刺激や炎症に咳受容器が反応し,咳反射が誘発されます。咳受容器はのど、気管,気管支などに存在しています。医学用語では咳嗽(がいそう)といいます。

咳はその性状により湿性咳嗽(痰や血痰のからむ湿った咳)、乾性咳嗽(痰の絡まない乾いた咳.いわゆる空咳)に分けられます。

湿性咳嗽

副鼻腔気管支症候群

後鼻漏

慢性気管支炎

気管支拡張症

気管支喘息による気管支漏

好酸球性肺炎,気管支炎

肺癌

気管支食道瘻,気管支胆管瘻 など

乾性咳嗽

アトピー咳嗽

咳喘息

ACE阻害薬(血圧を下げる薬の一つです)

胃食道逆流症

喉頭アレルギー

間質性肺炎,肺線維症

心因性

気管支結核

肺癌 など

持続期間による分類

また咳の持続期間により3週間未満の急性、3週間以上8週間未満の遷延性、8週間以上の慢性に分けられます。急性の咳の多くは上気道炎などの感染症が原因ですが、持続期間が長くなるにつれて感染症の頻度は低下し、咳喘息や胃食道逆流症などの頻度が増加します(図1)。

 

 

図1.症状持続期間と感染症による咳嗽の比率

日本呼吸器学会 咳嗽に関するガイドライン第 2 版作成委員会.咳嗽に関するガイドライン 第 2 版.2012.

 

急性咳嗽

急性咳嗽の原因のほとんどは感染性です。熱やのどの痛みなどの症状を伴う、いわゆるかぜ症候群(多くがウイルス感染)が多いです。百日咳などによる嘔吐を伴うような激しい咳の場合もあります。感染性の咳は結核などの慢性感染症や他の呼吸器の持病がなければ経過は良好で、通常8週間以上持続することはまれでので、慢性化した場合にはきちんと原因を調べる必要があります。

慢性咳嗽

咳で外来を受診される方は全体で約10%、中でも慢性の咳の患者様は2%程度と言われています。慢性咳嗽の3大原因は、副鼻腔気管支症候群・咳喘息・アトピー咳嗽ですが,生活や住環境の変化により咳喘息やアトピー咳嗽は増加傾向にあるのが現状です。

まずは十分な問診が重要で、病気を絞っていきます。大きな病気が隠れていないか、採血レントゲン肺機能検査で調べていきます。当院ではこれらの検査が出来ますので、長引く咳でお困りの場合は是非ご相談下さい。

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