【呼吸器・小児科・アレルギー科】梅雨の喘息悪化について
梅雨の喘息悪化について
いよいよ本格的に梅雨が始まります。
この時期は喘息の悪化をはじめ身体がだるくなったり、偏頭痛が起きたり様々な体調不良が起こる季節でもあります。
エアコンをつけた部屋にいると咳が出るようになったという方は多くいらっしゃいます。
またここ数年はコロナ禍によりステイホームで自宅にいる時間が長くなったり、長時間のマスク着用による影響もあります。
今回は梅雨の時期と喘息の関係、コロナとの違い、大人と子どもの違いなど解説していきます。
少しでも気になる症状などある場合にはすぐに専門医に相談することをおすすめします。
梅雨の時期、呼吸器に与える影響・特徴
梅雨の時期はとにかくカビが生えやすいです。
梅雨時期のカビは黒カビ、青カビ、赤カビと言われるカビが増殖します。青カビと赤カビは主に食品につくカビですが、黒カビの餌となり黒カビを増殖させます。黒カビは目でわかる黒い点々ができるカビです。黒カビは高温多湿の場所に増殖します。
梅雨の時期はまさに黒カビが繁殖する絶好の時期なのです。またカビだけでなくこの時期にはダニも繁殖します。
カビやダニを吸い込むことで喘息がより酷くなってしまいます。また湿度、気圧により息苦しさをより感じやすくなります。
喘息とコロナで出る咳との違い
咳が続いた場合、ひょっとしてコロナでは?と心配になる人も多いですよね。コロナと喘息の一番の違いは発熱があるかどうか、倦怠感があるかないかです。
コロナの場合は高熱が特徴の一つですので発熱があり、倦怠感を伴った場合はコロナを疑った方がいいでしょう。
また、喘息の咳は一日中続くものではなく、深夜や早朝とある程度決まった時間帯に悪化することが多いです。個人差はありますが症状に波があるのが喘息の特徴です。
ただし、昨今はコロナもワクチンにより高熱や倦怠感を発症しない場合が多く、ますます喘息との違いが分かりづらくなっています。
コロナ禍で咳を我慢していた人やステイホームになってから咳が出やすくなったという人も多くいらっしゃいます。
受診して初めて喘息と判明する場合もあります。
また喘息は何かしらの感染をした後に発症することが多いのですが、コロナ感染後に咳が止まらず、受診して喘息が判明する人も多いです。
コロナに感染したお子さんが1ヶ月以上咳が止まらないということもあります。
まずは専門医に相談することで適切な診断と治療ができるので気になる方はすぐに受診しましょう。
大人と子どもの喘息の違いと検査
大人になってから喘息を発症する方も多くいらっしゃいます。
子どもの喘息の特徴はヒューヒュー、ゼーゼーすることが多いです。
カビのアレルギーは大人の方が多いのですが、子どもはダニやハウスダストの関与したアレルギーが多いことが特徴です。
喘息を疑った場合の検査ですが、大人と子どもの大きな差はありません。
5歳以上であれば呼吸の検査ができます。呼気検査や肺機能検査、胸部X線撮影などを行います。
感染症が疑われる場合やアレルゲンを特定するために採血検査をすることもあります。
お子さんでも採血検査はできるのですが、喘息を引き起こすアレルゲンは2歳以降でないとはっきりしないことが多く、採血検査は必要に応じて対応するのが良いと思います。
大人の場合はご自身で体質を把握することが重要なので、一度はアレルギー検査をすることをおすすめします。
当院における喘息の治療とお薬について
大人の場合には吸入薬や飲み薬をその方の症状に応じて処方します。
お子さんの場合は吸入が難しいので年齢に合わせて吸入のデバイスを変えたり、未就学児のような小さいお子さんの場合は十分に吸えないためネブライザーという湯気を吸い込む機械で吸っていただきます。ネブライザーは当院ではクリニックで行う場合と、機器を貸し出す場合があります(有料)。
喘息のお薬は長期的に服用することになりますので、人によっては3ヶ月以上続けることもあります。
そのため、お子さんにはシロップもドライシロップや味をどうするかなど考慮しながら処方しています。
大人でもお子さんでも経過を見ながら徐々にお薬を減らしていくようにします。
マスク生活と喘息
ようやくコロナ禍も落ち着きつつありますが、まだまだマスクは必要だと思います。
感染予防には不織布のマスクが有効なのですが、その分空気を通し辛く呼吸が困難になります。マスクで覆われているところまでがご自身のお口になっていると考えると、余計に空気を吸わないと肺まで到達しません。
喘息のお子さんは特にコロナに感染すると酷くなってしまうのでマスクは大切なのですが、運動時など屋外では呼吸の負担が強くなるため親御さんの判断など臨機応変に対応していくことが良いと思います。
適切な喘息治療を受けているか見直しましょう
古い薬を症状が出た時だけ使っていませんか?
状態に合わせて薬を変える必要があります。
喘息の治療が得意な医療機関でぜひ相談してみてください。
受診方法について
梅雨の時期は、せき、たん、息切れなど喘息が悪化する方もいますので、注意が必要です。
咳・たん・息切れなど喘息(ぜんそく)の諸症状でお悩みの方は、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医・小児科専門医が在籍する当院へお気軽に一度受診をご検討下さい。
当日の時間帯予約のみになります。直接のご来院も可能ですが、予約優先となります。
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患者様が咳に関する情報を探しやすいように、咳や喘息のガイドページを作成しました。役立つ情報もあると思いますので、是非ご覧ください。
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咳・たん・息切れなど喘息(ぜんそく)の諸症状でお悩みの方は、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医・小児科専門医が在籍する当院へお気軽に一度受診をご検討下さい。
当日の時間帯予約のみになります。直接のご来院も可能ですが、予約優先となります。