8ヶ月目の赤ちゃん
ハイハイを始める赤ちゃんが増えてきます。「おいで」の声に反応したり、この時期は知能も飛躍的に発達します。もちろんハイハイをまだしない、中にはハイハイをしないでずっとズリバイで行動をする赤ちゃんもいるので、スタイルは様々です。この時期になると事故の危険性が増えてくるので安全対策をしっかりしましょう。
目次
1・必要なワクチン接種
2・この時期の身体的特徴
3・生活のリズムについて
1・必要なワクチン接種
これまでの接種状況を確認しましょう。通常のスケジュールですと以下の接種が完了していると思います。
- ヒブ(3回)
- 小児用肺炎球菌(3回)
- B型肝炎(3回)
- ロタウィルス(2回または3回)
- 四種混合I期(3回)
- BCG(1回)
接種漏れがある場合には1歳までには終わらせましょう。気になることがあればお医者さんに相談しましょう。
- インフルエンザワクチン(任意)
インフルエンザは毎年10月〜12月の間で年に2回、1回目の接種から2〜4週間後に2回目を接種しましょう
2・この時期の身体的特徴
腰の筋力も安定しおすわりの状態で周りを見回すことができるようになります。そしてその先に気になるものがあればハイハイして移動する。このような動きがとれる赤ちゃんが増えます。
「おいで」と呼びかけると近寄ってきたり、大人の言葉をだんだんと理解しはじめる時期です。脳が急に発達してきたので日中の興奮から夜になると夜泣きが激しくなることがあります。授乳をしたり添い寝をしたり赤ちゃんを安心させてあげることで泣き止む効果があります。
手でつかむことが楽しい時期でもあり、離乳食タイムにはお皿やコップをひっくり返す、投げる、食べ物をこねくり回すなど、大騒動になります。でもそれも成長の証、お掃除が楽になるような工夫をして見守りましょう。
乳歯のケアもしておくと今後の虫歯の予防につながります。水に濡らしたガーゼで優しく拭う程度で大丈夫なので、今後の歯磨き習慣の予行練習のつもりでケアしましょう。
行動範囲も広がり、いろんなものに興味が出てくるこの時期は事故が起こりやすくなります。手の届くところに引き出しがあると開け閉めをするようになります。手を挟んだり、中にあるものを取り出したりします。電気のコンセントを塞ぐ、引き出しや扉にストッパーをする、口に入りやすいものは置かないなど防止策をしっかりとしましょう。
3・生活のリズムについて
お昼寝の回数も減ってくる時期です。身体の成長とともに知能の発達もめざましいこの時期は、夜泣きをしたり睡眠のサイクルがまだ安定しません。睡眠のサイクルが整うのはゼロ歳後半からともいわれています。保育園に通っている赤ちゃんは自然と朝起きて活動するスタイルが整いやすいですが、日中お家で赤ちゃんと過ごすママ、パパは寝ている赤ちゃんを起こしていいのか迷うものです。たとえ前日の夜泣きが激しく寝つきが浅いと感じていても、朝になったらカーテンを開けて日差しを入れるところから始めてみましょう。
離乳食の時間も決まった時間にとれなくても大丈夫です。大切なのは食べる時間よりも、ママ、パパ、みんなで一緒に食べることで食への興味、関心につなげることです。焦らず、赤ちゃんの成長に合わせて、ゆったりとした気持ちで赤ちゃんと接することが一番良いです。
身体的特徴や離乳食の進み具合、生活のサイクルなど、この時期は大きな個人差があるということを知っておいてください。周りの同じ月齢の子の様子と比べて焦る必要は全くありません。少しでも気になることがあれば、信頼できる小児科医に相談しましょう。
当院では、小児科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医、総合内科専門医が在籍しています。そして医師たちは育児中のママさんでもあります。お気軽にご相談ください。