ヒト・メタニューモウイルス感染症
ヒト・メタニューモウイルス感染症
ヒト・メタニューモウイルス感染症とは、2001年に発見された、上気道炎、気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症を引き起こすウイルスで、日本では2014年より保険診療で検査が可能となったため、ここ数年で一般の方にも認知度が上がってきた感染症です。
いわゆる「かぜ」の原因のウイルスの一つで、多くは「かぜ」で落ち着きますが、乳幼児や高齢者は重症化する場合もあります。
- 3月〜6月が流行のピーク
- 生後6ヶ月頃から初感染が始まり、2歳までに約半数が、遅くとも10歳までにほぼ全員が感染します。
一度感染しても十分な免疫を得ることができないので、何度か繰り返して感染すると言われています。
乳幼児や高齢者、免疫力が低下している方は重症化することがあり注意を要します。
感染経路
主に唾液や鼻水の接触・飛沫による感染
潜伏期間
4〜6日
症状
発熱(平均5日間)、咳、鼻水などのかぜ症状
ゼイゼイした呼吸(喘鳴)や呼吸困難となることもあります。
合併症
発熱が長引く場合には、中耳炎や肺炎の合併がないか注意が必要です。
気管支喘息の悪化が見られることもあります。
診断
鼻の奥に綿棒を入れる迅速検査で、10分程度で結果が出ますが、保険適応は6歳未満です。
治療
それぞれの症状に対して行う「対症療法」がメインで、特効薬はありません。
熱が辛ければ解熱剤、痰がらみの咳で痰が切りづらけば痰きりのお薬などが出ることがあります。
登園・登校許可
規定の基準はありませんので、本人の全身状態が良ければ登園・登校可能です。