【呼吸器内科・アレルギー科】痰(たん)について
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品川区の国保健診など各種健診実施しています。呼吸器専門医が複数在籍しており肺がん検診認定施設です。
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痰(たん)について
コロナウィルス感染の後遺症として咳が続く、痰が出る、血の混じった痰にびっくりして受診するという患者さんが多くなってきました。コロナに限らず、季節性の風邪や喘息などから痰が出ることもあります。またしょっちゅう痰が出るのでわざわざ受診せずに市販の薬で済ませたり痰ぐらいよくあることで大したことはないと思っている方も多いのではないでしょうか?ここでは「痰」について詳しく解説していきたいと思います。少しでも気になる方は呼吸器科の専門医にご相談することをおすすめします。
<目次>
1・そもそも痰とは?
2・痰の種類
3・痰の出る原因と病気
4・痰のお薬
5・日頃の生活で気をつけることは?
1・そもそも痰とは?
痰とは、主に気道から出てくる粘液です。気道は空気が肺に出入りする通り道で、口、鼻、のど、気管、気管支などとつながっています。粘液の中にはばい菌やばい菌と戦った後の白血球、気管支からのカスのようなものや大気中の塵やゴミ、タバコを吸う人であればススみたいなものまで色々なものが含まれています。
通常でも気管支は1日に20〜100ml程度の分泌物におおわれていて、痰として作られ気づかないうちに胃に流れていきます。ところが分泌物が増えると気道に絡みついた異物を輩出しようと、咳とともに痰が出てくるのです。痰が出るということは異物を体内に取り込まないようにするための防御反応でもあります。
2・痰の種類
痰はサラサラとした漿液性(しょうえきせい:薄い黄色透明な体液)なものとベタネタとした粘液性のものに分けられます。
痰の色は様々で無色透明なものから白濁したもの、黄色や緑が一般的に知られていますが、中には鉄錆色、ピンク、オレンジといった痰もあります。痰の種類や色によって原因となる病気も推測できます。
3・痰の原因と病気
<サラサラとした漿液性の痰>
主に考えられる原因は肺水腫です。肺水腫は何らかの病気で肺のフィルター的な働きをする肺胞と呼ばれるところに液体成分が溜まってしまうことです。肺水腫を起こしているとゼーゼー、ヒューヒューという荒い呼吸と、漿液性の痰がみられます。心原性肺水腫の場合にはピンク色の泡状の痰が出ることもあります。
<ベタベタとした粘液性の痰>
かなり粘液性の強い硬い痰は喘息の時に多くみられます。特にカビが関与しているときの喘息や気管支喘息ではかなり硬い痰が出てきます。硬い痰は詰まってしまうと窒息に至ることもあるので注意が必要です。
<白色から黄色の痰>
喘息の痰は白色からクリーム色が多く、一般的な風邪の痰は白色から黄色い痰が出ます。
細菌に感染していると緑色の痰が出ることもあります。緑色の痰は他にも蓄膿症など鼻の病気から鼻水に混じって出てくる場合があります。
<赤錆色の痰>
茶色や赤錆色の痰は肺などの臓器からの出血が考えられます。肺結核や肺炎、肺がんなどの疑いもありますので、このような色の痰が続く場合にはすぐに呼吸器専門医に受診しましょう。
コロナに感染してその後咳が続き、血が混ざっている痰が出たと驚いて受診する患者さんも増えましたが、多くの場合、激しい咳を繰り返すことによって喉や気管など、どこかしらが傷つき痰に血液が混じっている状態です。少量の血液でも痰や唾液など水分に混ざることで大量に出ていると感じてしまうものですが、心配がない場合がほとんどです。ですが中には本当の血痰であることもあるため、その場合にはレントゲンなどの検査で原因を解明する必要があります。
4・痰のお薬
まずは痰の原因が何であるかを確認し、その病気に準じたお薬とともに、去痰剤という痰をきるお薬を併用します。痰がよく出ている人が市販のお薬で済ませてしまう場合もありますが、市販のお薬には痰をきる成分だけでなく、色々な成分が含まれているので長く使用することはあまりおすすめできません。一度呼吸器専門医で受診し、適切なお薬を処方してもらうことが大切です。
5・日頃の生活で気をつけることは?
痰は外部の環境から影響を受けることがあります。例えば幹線道路沿いや空気の悪いところで生活していれば排気ガスや大気中に含まれる塵などを多く吸い込むことになります。その場合には外出時にマスクをしてなるべく体内に取り込まないようにしましょう。
またタバコを吸う方はタバコにはニコチンやススなど有害な物質が多く含まれているため、出来るだけ禁煙することをおすすめします。
また水分を取ることも大切です。水分を取ることで痰が柔らかくなり出やすくなります。
特にご高齢の方は硬い痰が絡むと窒息にも繋がりますので脱水症状を防ぐためにも水分はこまめに摂取しましょう。
小さいお子さんの場合は鼻水からくるものなのか、肺や呼吸器からの純粋な痰であるのかの判別がなかなかつきにくい場合があります。
痰が長く続く場合や気になることがあればすぐに呼吸器科の専門医の受診をしましょう。
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