【小児科・アレルギー科】子どものアレルギー性鼻炎
当院初めての方へ
当院には呼吸器専門医、アレルギー専門医、小児科専門医、総合内科専門医、が在籍しています。
在籍医師は育児中の女性医師です。お気軽にご相談ください。
子どものアレルギー性鼻炎について
患者さんの健康やアレルギーへの関心が高まったためか、普段何気なく我慢していた症状を相談して下さる方が多く、喘息や鼻炎といったアレルギー疾患の診断につながるケースが増えました。
時短授業を機に舌下免疫療法を始めたアレルギー性鼻炎のお子さんも多くいらっしゃいました。
年が明けたらスギ花粉の季節が到来します。
また花粉症は春だけではなく夏や秋にもあります。
スギは2~4月、ヒノキは3~5月、イネ科は5~9月、ブタクサは8~9月など、花粉症の原因になるものが季節ごとにあります。
毎年強い花粉症症状でつらい思いをする方は、できるだけ早めの対策(1月末頃から)を心がけてください。
具体的には、初期療法といって、抗アレルギー薬や点鼻薬、点眼薬を花粉飛散予測日もしくは症状がみられた時より開始します。お薬によっては、飛散予測より1週間前に開始をすすめるものもあります。
今回はお子さんのアレルギー性鼻炎について書きたいと思います。
鼻炎とは?
鼻の粘膜に炎症があり、症状が引き起こされている状態です。風邪などの感染症やアレルギーが原因となります。
子どもは鼻風邪をしょっちゅう引きますが、他の風邪症状はないのに鼻水が止まらない、なんてことがあったらアレルギー性鼻炎かもしれません。
風邪とアレルギーの見分け方のポイント
- 鼻水の色や性状は?
アレルギー性ではサラサラした透明の鼻水が多いです。 - 鼻の粘膜の色は?
慢性アレルギー性鼻炎では白く見えます。 - 他の症状はあるか?
風邪ならば熱や喉の痛みなどを伴います。アレルギーならば目や皮膚のかゆみなどを伴います。 - 明らかな誘引があるか?
ホコリを吸い込んだ、動物と触れ合った、などのエピソードがあると、よりアレルギー性鼻炎を疑う根拠となります。 - 学校や保育園・幼稚園で風邪や感染症が流行していないか?
など
アレルギー性鼻炎の症状
発作的に繰り返す、くしゃみ・水っぽい鼻水・鼻詰まりが3大症状です。
子どもは扁桃肥大や副鼻腔炎の合併、風邪による悪化が起こりやすいことも注意すべきポイントです。
お子さんは症状を正確に伝えることが出来ないこともあるため、保護者がよく観察してあげましょう。
原因
通年性と季節性のアレルギー性鼻炎に分けられます。
- 通年性:ダニ、ペット、昆虫など
- 季節性:花粉症(スギ、ヒノキ、ブタクサなど)
スギは2~4月、ヒノキは3~5月、イネ科は5~9月、ブタクサは8~9月など、花粉症の原因になるものが季節ごとにあります。
(図:サーモフィッシャーダイアグノスティックス株式会社サイトより)
検査
必要に応じ、アレルギーを調べる検査を行います。
採血や皮膚テスト、鼻誘発テスト、鼻汁好酸球検査が主な検査です。
複数のアレルギー物質へ反応するお子さんが多いので、当院では主に採血でアレルギー検査を行っています。
食物アレルギーや小児の気管支喘息、アトピーなど他のアレルギー疾患を合併されている場合が多く、項目は合併症を加味して診察時にご相談しながら決めます。
治療
小さい子どもの花粉症治療は、 保護者の方も何かと心配ですよね。
医療機関での治療は、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬を主体とした内服薬と、症状によっては点眼薬や点鼻薬を併用します。
内服薬は飲みやすいシロップやチュアブル錠などもあり、年齢や体質に合わせて処方します。
長く薬を飲ませるのが心配という方が多いですが、ひどくなると強い薬も必要になりますし、風邪だと思い込んで必要のない風邪薬を飲ませることもリスクがあります。
早めに治療を始めることも大切です。
アレルギー性鼻炎は他のアレルギー疾患(特に気管支喘息)を発症・悪化させることもあるため、疑われたら早期に治療をおすすめします。
薬物療法
鼻詰まりの有無により薬が変わります。
内服薬
抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン拮抗薬
※できるだけ眠気が出ない薬剤で、お子さんが飲みやすい味、剤形から選ぶ必要があります。
アレルギー性鼻炎は必要な期間お薬を続ける必要があるため、無理なく継続出来るよう、医師と相談しながらお薬を決められるといいですね。
点鼻薬
お子さんは自分で効果的に噴霧出来ないことがあります。ご家族のサポートが必要です。
舌下免疫療法について
花粉症治療のひとつ舌下免疫療法は治療開始に適した時期があります。
治療を続けるには根気がいりますが、花粉症のシーズンには開始出来ない治療です。
スギ花粉症の症状が強くお悩みの方は、飛散のない時期(6月頃~秋頃)にご検討頂くとよいです。
舌下免疫療法の受診方法
舌下免疫療法は、アレルギーを起こす物質を服用しますので、アレルギーの症状が出る可能性があります。
特に初回内服時はアナフィラキシーショックなど重篤な反応を起こす場合があるため院内で服用後、待合室にて30分程度お待ちいただき副作用確認させていただきます。
そのため通院2回目の初回内服の日は最終受付時間より1時間程度余裕をもってお早めに受診下さい。
舌下免疫療法をご希望の際は、
受診日当日にWEB時間帯予約をお取り願います。
非薬物療法
環境整備
アレルギー物質を減らすことで症状軽減が期待出来ます。マスクの着用、花粉のつきにくい服装、家庭内に持ち込まない工夫、防ダニ布団の使用、丁寧な掃除などです。
手術
最重症では手術適応になりますが、主に小学生以上が対象となります。
軽い症状のうちから、早めに対策をするようにしましょう。毎年強い花粉症症状でつらい思いをする方は、できるだけ早めの対策(1月末頃から)を心がけてください。
ご自宅での判断が難しいケースが多いので、ぜひ医師にご相談くださいね。
当院はじめての方へ
当院には、小児科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医、総合内科専門医、が在籍しています。
小児から大人への一貫したアレルギー診療が可能です。
高い専門性を有しながらも一般的な内科・小児科の診療も可能です。
在籍医師は育児中の女性医師です。ワクチン接種時や乳幼児健診や診察時など育児に関することもお気軽にご相談ください。
当院の受診方法は?
風邪をひいた、せきが長引く、便秘、肌がかさかさする、発熱、風邪(かぜ)、咳(せき)、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、下痢・嘔吐、腹痛、頭痛、中耳炎、ひきつけ(けいれん)などの症状など多岐にわたる小児科一般の病気を診断・治療しています。
小児予防接種、乳幼児健診、お子様の諸症状でご心配の場合には、小児科専門医・アレルギー専門医・呼吸器専門医・総合内科専門医が在籍する当院へ気軽にご相談ください。
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