TBSサンデージャポンで「花粉症」についてスタジオ生出演しました
2023年4月2日(日)
TBSサンデージャポン解説
「花粉症」にスタジオ生出演
今年のスギ花粉量は過去10年で最大と言われています。ヒノキ花粉も合わさる3月4月は特に花粉症が強く出ると予想されています。今や国民病とも言われている「花粉症」についてスタジオで解説しました。
鼻水やくしゃみの回数で重症度がわかる?
花粉症の症状には鼻アレルギー診療ガイドラインに基づき、鼻水をかむ回数やくしゃみの回数、鼻づまりの状態によって重症度が分類されています。
軽症・・・鼻をかむ、くしゃみをする回数が5回程度、鼻づまりがない、もしくはあっても口呼吸をしていない。
中等症・・・鼻をかむ、くしゃみの回数が6回から10回、鼻づまりがあり時々口呼吸になる。
重症・・・鼻をかむ、くしゃみの回数が11回から20回、鼻づまりが強く、日に何回も口呼吸になる。
最重症・・・鼻をかむ、くしゃみの回数が21回以上あり、一日中鼻がつまり、口呼吸になっている。
花粉症のシーソー理論
花粉症の発症メカニズムとして今まではコップ理論がメジャーでした。コップ理論とは花粉が体内に入り込むと抗体がどんどん蓄積され、一定量を超えると溢れ出すようにアレルギー反応が起こるというものです。最近ではコップ理論だけではなく、シーソー理論も注目されています。
シーソー理論とは、免疫力のバランスをシーソーにたとえ、細菌やウィルスに対抗する免疫力より花粉などのアレルギーに対抗する免疫力の負担が大きくなってバランスが崩れ、アレルギー症状が引き起こされる、というものです。特に都会においてはコンクリートの影響で花粉が壊れやすく、花粉症を引き起こす物質がたくさん放出されることで、花粉そのものの量に加え、アレルゲンとなる物質がより多く体内に入りこんで、アレルギーが発症しやすくなっています。
花粉症の治療
花粉の治療薬としてオマリズマブ(ゾレア®)が2020年より花粉症の治療薬として保険適用されることになりました。12歳以上の適用になりますが、1シーズンで2回ほど注射することでアレルギー症状を緩和します。そのほか、花粉が飛散する前から始める舌下免疫療法も効果が期待できます。症状に合わせて抗ヒスタミン薬などの飲み薬、点鼻薬やステロイド薬の投与などお薬を組みあわせることでより症状の改善になります。