アレルギー検査について
ご案内
アレルギーを起こしやすい体質や原因物質を調べるために、当院では採血によるアレルギー検査とプリックテストも行っています。
当院には、アレルギー専門医・呼吸器専門医・小児科専門医・総合内科専門医、が在籍しています。
結果を適切に解釈した後に処方し、状況に応じて環境整備のアドバイスなどもさせていただきます。
体質を知り症状のコントロールに役立てましょう。
アレルギー検査について
アレルギー症状を引き起こす原因をアレルゲンと呼びます。
アレルゲンは気管支喘息・花粉症・アレルギー性鼻炎・食物アレルギー・じんましん・アトピーなど色々な症状を引き起こします。
気管支喘息、花粉症、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどをお持ちの方で、病状のコントロールのため必要であれば保険診療で検査が受けられます。
費用について
アレルギー疾患やアレルギー症状があるなど検査が必要と医師に判断された方は保険診療で検査可能です。その他の方、保険証をお持ちでない方は自費となります。
費用は3割負担の方で概ね、5,000円くらいかかりますが、検査項目数により前後します。
検査項目について
主な項目として、以下のようなものがあります。
食物アレルゲン
牛乳・卵・農産物(キウイ・バナナ・ソバ・小麦・大豆・米・ゴマ・ピーナッツ)・魚介類(マグロ・サケ・エビ・カニ)・肉(豚・牛・鶏)など
花粉アレルゲン
スギ・ヒノキ・ブタクサ・シラカバ・ヨモギ・ハンノキ・ハルガヤ・カモガヤ・オオアワガエリなど
環境アレルゲン
ダニ・ハウスダスト・犬や猫のフケ・真菌類(アスペルギルス・アルテルナリア・カンジダ)・ラテックスなど
プリックテストについて
当院ではアレルギー検査として採血の他にプリックテストも行っています。
プリックテストとは?
ある物質に対してアレルギー反応が出るか、皮膚で確認するテストです。即時型アレルギーをチェックします。
方法
アレルギーが疑われる物質(アレルゲン)のエキスを腕に1滴垂らし、針を軽く押し当てます。15分後に膨疹が出たら陽性です。
当院では小麦、乳、卵、ダニ、スギのアレルゲンエキスを取り扱っています。
プリックテストのメリット
- 子どもから大人まで検査出来ます。
- アレルギーの抗体がまだ十分に出来ていない赤ちゃんやお子さんでも反応を確認できます。
- 痛みがほとんどありません。
- 採血でアレルギー反応が確認しにくい食物アレルギーの方も、アレルギーの出る食品(果物など)をお持ちいただくと検査が出来ます(prick-to-prick test)。口腔アレルギー症候群でも有用な検査です。
- 患者さんの状態にもよりますが、採血によるアレルギー検査と組み合わせることで更に信頼度の高い評価が出来ます。
注意点
- 一時的に痒みが出ることがあります。検査後に塗り薬を塗り症状を緩和します。
- 検査時間がかかりますので、お時間に余裕を持ってお越しください。
- 抗アレルギー薬を服用している場合は結果に影響するため、事前に休薬が必要になります。受診時医師にご相談ください。
- 医師の判断により行う検査です。全ての方が適応となるわけではありません。また適応となる方でも総合的に判断し、初診時に検査出来ない場合があります。
当院では小児のプリックテストは火午前・木午前・土に行っています。高校生以上は毎日可能です。担当医師にご相談ください。
季節ごとの花粉症
(図:サーモフィッシャーダイアグノスティックス株式会社サイトより)
花粉症は春だけではなく夏や秋にもあります。
アレルギー症状を引き起こす可能性のある花粉を飛ばす植物の種類はさまざまで、春の花粉、夏の花粉
秋の花粉、一年を通して何らかの花粉が飛散しています。
スギは2~4月、ヒノキは3~5月、イネ科は5~9月、ブタクサは8~9月など、花粉症の原因になるものが季節ごとにあります。
症状がひどくなると炎症を抑えるのが難しくなる傾向があるので、できるだけ早期に(1月末頃から)内服を始めることが重要です。
春の花粉
春は、スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、など樹木系の花粉が飛んでいます。
夏の花粉
夏は、カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、ギョウギシバなどイネ科の植物の花粉です。これらは夏から秋にかけてです。
秋の花粉
秋は、ヨモギ、ブタクサ、などのキク科、カナムグラです。
花粉症の治療のポイント
主に飲み薬、点鼻薬、点眼薬、スギ花粉の舌下免疫療法があります。
毎年つらい症状が出るなら、花粉の飛散シーズンよりも前(1月末頃)に薬を飲み始めるのがおすすめです。
症状が軽いうちにしっかり治療することで、症状の発現を遅らせたり症状を軽減させる効果があります。
症状がひどくなると炎症を抑えるのが難しくなる傾向があるので、できるだけ早期に(1月末頃から)内服を始めることが重要です。
(スギ花粉の治療、いつから?)
薬の選びかたに不安がある人はクリニックで相談しましょう。
舌下免疫療法
スギ花粉症に関しては舌下免疫療法があります。花粉症シーズンを避けて6月頃~秋頃に開始する治療法です。
舌下免疫療法はアレルゲンを含む薬を1日1回舌の下に垂らして、体を慣れさせる治療法です。処方薬を毎日ご自身で服用するだけで通院は月に1度程度です。治療期間が3〜5年かかりますが、スギ花粉症の7〜8割の体質改善ができるといわれています。
詳細は舌下免疫療法についてをご参照下さい。
気になる方は 一度アレルギー専門医、小児科専門医が在籍している当院にご相談ください。
口腔アレルギー症候群(Oral allergy syndrome:OAS)
口やのどのかゆみはありませんか?
「果物や野菜はまずくて嫌い!」……それって実は嗜好の問題だけではなくアレルギーが影響していることがあります。
症状
果物や野菜を食べたあと、直後から数分以内に口の中や舌、唇、のどにかゆみ、しびれ感、腫れた感じが現れます。多くは口の中のみの症状で終わりますが、まれにアナフィラキシーショックを起こすことがあります。
原因
果物や野菜に存在するアレルギーのもと(=アレルゲン)が原因で起きるアレルギー反応です。
どんな人がなるの?
花粉症の方は花粉のアレルゲンに反応します。野菜や果物のアレルゲンは花粉アレルゲンと形が似ているため、花粉症の方は特定の野菜や果物にもアレルギー反応(交差反応)を起こすことがあるのです。
シラカンバ花粉症の42%、スギ花粉症の患者さんの10%強に合併しているとされています。また、喘息の方や食物アレルギーの方、その他アレルギーをお持ちの方にも生じる可能性があります。
どうしたらいいの?
原因となる食べ物を避けましょう。生で食べると特に症状が出やすいのですが、加熱したら食べられることもあります。何にアレルギーがあるのか採血などで調べ、食べ方を医師と相談しましょう。
その他の当院の検査について
当院はじめての方へ
当院には、小児科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医、総合内科専門医、が在籍しています。
小児から大人への一貫したアレルギー診療が可能です。
高い専門性を有しながらも一般的な内科・小児科の診療も可能です。
在籍医師は育児中の女性医師です。ワクチン接種時や乳幼児健診や診察時など育児に関することもお気軽にご相談ください。
当院の受診方法は?
風邪をひいた、せきが長引く、便秘、肌がかさかさする、発熱、風邪(かぜ)、咳(せき)、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、下痢・嘔吐、腹痛、頭痛、中耳炎、ひきつけ(けいれん)などの症状など多岐にわたる小児科一般の病気を診断・治療しています。
小児予防接種、乳幼児健診、お子様の諸症状でご心配の場合には、小児科専門医・アレルギー専門医・呼吸器専門医・総合内科専門医が在籍する当院へ気軽にご相談ください。
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