2歳児・3歳児について
「魔の2歳児」と言われているように、いよいよ2、3歳児はなんでも自分でやりたがり、自我が発達していきます。
「なぜ?どうして?」と好奇心は益々増えてきて、お友達との関係や社会的ルールを身につける大切な時期でもあります。
目次
1・3歳児までのワクチン接種回数
2・2歳児の身体的・精神的特徴
3・3歳児の身体的・精神的特徴
4・3歳児健診
5・幼児食について
1・3歳児までのワクチン接種回数
3歳までに必要なワクチン接種は全て完了しているか確認しましょう。
3歳児までのワクチン接種回数をまとめてみます。
- ヒブ 3回+追加1回
- 小児用肺炎球菌 3回+追加1回
- 四種混合 3回+追加1回
- B型肝炎 3回
- ロタウィルス ロタリックス2回またはロタテック3回
- MR(麻しん風しん混合) 1回
- BCG 1回
- 水ぼうそう 2回
- 日本脳炎 2回
- おたふくかぜ(任意) 1回
- インフルエンザ(任意) 毎年2回
2・2歳児の身体的・精神的特徴
「魔の2歳児」は日本に限ったことではなく、海外でも「The Terrible Twos」といわれて世界共通の大変な時期なのです。
なんでも自分でできるようになってくるので、靴を履く、ボタンをかける、袋を開け閉めするなど、大人が手出しをすると「自分で!」と癇癪を起こします。
時間がないとつい怒ってしまう親御さんの気持ちもわかりますが、納得するまでやらせることが自立を促すことになります。
辛抱強く見守りましょう。
外で遊ぶ、体を動かす時間が多くなり、お昼寝の時間も減って大人と同じようなサイクルが確立します。
睡眠時間は10時間程度は確保できるようにしましょう。
丸、四角、三角など形の識別ができるようになり、クレヨンの殴り描きも、直線や曲線を混ぜて描くようになります。
トイレトレーニングもする時期になります。
膀胱におしっこが溜まった感覚や、おしっこが出たことを認識できるようになります。
トイレトレーニングは一回できたら褒める、とにかく褒めて、無理強いや叱ったりすることがないようにしましょう。
また、お外に行くときに必ず「おトイレ行こう」とタイミングを決めるのも良い方法です。
3・3歳児の身体的・精神的特徴
少しづつイヤイヤ期が落ち着いてきます。
片足立ちや爪先立ちもできるようになり、ペダルをこいて三輪車などに乗ることができるようになり、大人の支えで体を回転させたりダイナミックな動きができるようになります。
記憶力や理解力など知的発達が目覚ましく、絵本のストーリーが理解できるようになり、内容のある長い絵本にも興味を示し出します。
幼稚園に行き始める子も出てきて、集団生活を体験します。
お友達の真似をしたり、言葉が発達するのと同時に、「ばか」などあまりよろしくない言葉を楽しんで使うことが出てきます。
お友達との喧嘩やトラブルを通じて、集団生活のルールを学び始める時期でもあります。
子ども同士のトラブルを全て大人が口出しして解決してしまうよりも、危険性がなければ少し見守ることで子どもが納得して学ぶことも多いと思います。
この年齢になると下のお子さんが授かる親御さんも増えてきます。
昼間の幼稚園生活や下の子ができるなど環境の変化にお子さんは敏感です。
赤ちゃん返りなどの行動で親御さんの愛情を確かめようとすることもあります。
その時は思い切り抱きしめたり、話を聞いたり十分に愛情表現をして、コミュニケーションをとるようにしましょう。
4・3歳児健診
3歳児健診では身長、体重の基本的な計測のほか、自分の名前や年齢が言えるか、聴覚や視覚検査、二語文を話せるか、他者とのコミュニケーションがとれるかなどみていきます。
必ず全てできていなくとも問題がないことがほとんどで、健診の時にできなかったことが数日後に突然できるようになったりすることもあります。
最近では特にネット記事から情報が沢山溢れているので、一つの行動だけをとって発達障害ではないかと不安になる親御さんも多くいらっしゃいます。
ネットに書かれている行動をするからといって必ずしも発達障害だとは判断できません。
発達障害の疑いがある場合には、3歳児健診の時に医師から区の発達支援センターなど専門機関へ相談するようにとお話しがされます。
そのほか気になることがあれば、主治医に相談しましょう。
5・幼児食について
この時期、偏食に悩む親御さんがとても多いです。
例えば、トマトが嫌いと言って食べないお子さんにトマトを出さないようにする親御さんがいらっしゃいますが、それはおすすめできません。
嫌いな食材や料理があったとしても、家族みんなで同じものをテーブルに出しましょう。
自分が嫌いなものでも、上のお子さんが美味しそうに食べるのをみて真似して食べるようになることもあります。
また、幼稚園や保育園ではお友達と一緒に食べているということもあります。
食事にムラがあり、栄養が偏っていると感じた場合には、炭水化物、タンパク質、ビタミン、何が不足しているかを確認して、それを補うようなメニューを出すようにしましょう。
甘いものの食べすぎにも注意が必要です。この時期は味覚を形成する大切な時期で、甘いものや濃い味付けに慣れてしまわないようにしましょう。
また歯磨きも十分にできないこともあるので、糖質の過剰摂取は気をつけたいところです。
間食も胃にたまる重いものや食べすぎると食事が食べられなくなってしまうので注意しましょう。
この時期に偏食でもあまり気にしないことです。
偏食は大人になったら治るという研究データもあるので、いつかは終わりが来ます。
それまでは食事は楽しい、美味しい、という環境作りをすることが一番大切です。
身体的特徴や精神的発達、食事に関してなど、この時期は大きな個人差があるということを知っておいてください。
周りの同じ月齢の子の様子と比べて焦る必要は全くありません。
少しでも気になることがあれば、信頼できる小児科医に相談しましょう。
当院では、小児科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医、総合内科専門医が在籍しています。
そして医師たちは育児中のママさんでもあります。
お気軽にご相談ください。
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