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小児の食物アレルギーについて

当院初めての方へ

当院には小児科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医、総合内科専門医が在籍しています。

食物アレルギーとは

食物アレルギーは「食物によって皮膚や目・鼻、呼吸器、消化器などへの症状、アナフィラキシーなどが引き起こされる現象」と定義されています。

食物アレルギーの分類

食物アレルギーのは大きく下の5種類に分類されます。

乳児消化管アレルギー

新生児・乳児期の下痢や血便、嘔吐などの消化器症状がメインです。
原因はほとんどは人工ミルクですが、完全母乳栄養児に発症することもあります。
アレルギー用ミルクへ変更して症状の改善があるかなどを確認していきます。
多くは1歳から2歳までに治っていきます。

食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎

乳児期のアトピー性皮膚炎に伴って発症します。
原因食物は卵、牛乳、小麦、大豆が多いです。
適切なアトピー性皮膚炎の治療で湿疹の改善が見られない場合に、食物アレルギーの関与がみられることがあります。

即時型症状

特定の食品を摂取し30分から2時間程度で皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状などを発症します
原因は乳児期には卵、牛乳、小麦などを初めて食べて発症することがあり、
幼児期以降に初めて発症する食品としては魚卵、そば、ピーナッツ、甲殻類、果物などが多いです。
乳児期に発症するものは自然に治っていくものが多いですが、幼児期以降に発症するものは治りづらいといわれています。

食物依存性運動誘発アナフィラキシー

学童期から若い成人での発症が多い、特定の食品を食べて運動することで症状がでる特殊な食物アレルギーです。
原因は小麦や甲殻類のことが多いです。
原因の食品を食べるだけ、もしくは運動をするだけ、では症状はでません。
原因食物が不明な場合には専門病院での誘発試験(食物負荷試験+運動負荷試験)が必要になることもあります。

口腔アレルギー症候群

生の野菜や果物を食べることで「口や喉のイガイガ」の症状がでます。
学童以降に発症が多く、多くの患者さんは花粉症があります。
生の原因食品で症状がでる方でも、加熱したもの(ジャムや加熱加工品など)は食べても大丈夫です。

口腔アレルギー症候群(Oral allergy syndrome:OAS)

口やのどのかゆみはありませんか?

「果物や野菜はまずくて嫌い!」……それって実は嗜好の問題だけではなくアレルギーが影響していることがあります。

症状

果物や野菜を食べたあと、直後から数分以内に口の中や舌、唇、のどにかゆみ、しびれ感、腫れた感じが現れます。多くは口の中のみの症状で終わりますが、まれにアナフィラキシーショックを起こすことがあります。

原因

果物や野菜に存在するアレルギーのもと(=アレルゲン)が原因で起きるアレルギー反応です。

どんな人がなるの?

花粉症の方は花粉のアレルゲンに反応します。野菜や果物のアレルゲンは花粉アレルゲンと形が似ているため、花粉症の方は特定の野菜や果物にもアレルギー反応(交差反応)を起こすことがあるのです

シラカンバ花粉症の42%、スギ花粉症の患者さんの10%強に合併しているとされています。また、喘息の方や食物アレルギーの方、その他アレルギーをお持ちの方にも生じる可能性があります。

どうしたらいいの?

原因となる食べ物を避けましょう。生で食べると特に症状が出やすいのですが、加熱したら食べられることもあります。何にアレルギーがあるのか採血などで調べ、食べ方を医師と相談しましょう。

血液検査によるアレルゲンへの総抗体量(IgE抗体)測定など必要に応じて検査します。

食物アレルギーの診断・予防

食物アレルギー診療は日本、世界で研究がすすみ、医療機関での治療方針も10年前と比較すると全く変わってきています。

食物アレルギーの診療では「必要最低限の除去」が重要です
採血や皮膚テストで卵や牛乳などに反応が出ていても、実際に食べて問題なければ除去する必要はありません。
検査はあくまで食物アレルギーの診断の参考所見です。

丁寧な問診で原因食品を絞り、最終的には食物経口負荷試験が必要になることがあります(食物経口負荷試験が必要な場合には近隣の専門施設へご紹介させて頂きます)。

また、最近の研究ではアトピー性皮膚炎のある乳児の卵アレルギー発症予防において、適切なスキンケアと薬物治療で皮膚をきれいにした後に、乳児期早期(生後6ヶ月)からごく微量の加熱鶏卵を食べさせることで、卵アレルギーの発症を少なくすることができた、との発表がありました。
(「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」 一般社団法人 日本小児アレルギー学会)

患者・一般の皆様へ「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」の解説

しかし、アレルギー発症リスクの高いお子さんへ自己判断で誤った離乳食を与えるとアナフィラキシーなどの症状を引き起こしてしまう可能性があり大変危険ですので、湿疹がひどく、離乳食の進め方に悩んでいらっしゃる方は小児科外来にてご相談ください。

小児の食物アレルギー Q&A

保護者の方からご質問が多い項目をまとめてみました!参考になりましたら幸いです。

 

Q. 赤ちゃんが食物アレルギーか不安ですが、離乳食をはじめてもいいですか?

A. 食物の摂取を遅らせると食物アレルギーになりやすくなる可能性がありますので、離乳食のスケジュール通りに進めていくとよいでしょう。途中症状が出るかもしれないので、少量から徐々に増やしていってください。食物アレルギーを疑う症状が出ましたら、いつでもご相談ください。

 

Q. 離乳食を遅らせることで、食物アレルギーは予防できますか?

A. 離乳食を遅らせても基本的に食物アレルギーは予防出来ません。適切な時期に食物摂取を始める方が食物アレルギー発症を抑制できるのではないかとされています。遅らせず、スケジュール通りに進めましょう。進め方に不安がありましたら、診察時に医師にご質問ください。

 

Q. 上の子が食物アレルギーなので、下の子も心配です。いつごろ血液検査を受けたらいいですか?

A. 血液検査ではアレルギーの傾向は分かりますが、検査結果のみで診断は確定出来ません。検査の結果が陽性であっても食物アレルギーではないこともあるし、その逆もあり得ます。不必要な食物除去を避けるために、検査の必要性と時期は医師と十分に相談の上決めましょう。

ご案内

アレルギーを起こしやすい体質や原因物質を調べるために、当院では採血によるアレルギー検査とプリックテストも行っています。

当院ではアレルギー専門医・呼吸器専門医・総合内科専門医・小児科専門医が在籍しています。

結果を適切に解釈した後に処方し、状況に応じて環境整備のアドバイスなどもさせていただきます。

体質を知り症状のコントロールに役立てましょう。

アレルギー検査について

アレルギー症状を引き起こす原因をアレルゲンと呼びます。
アレルゲンは気管支喘息・花粉症・アレルギー性鼻炎・食物アレルギー・じんましん・アトピーなど色々な症状を引き起こします。

気管支喘息花粉症アレルギー性鼻炎食物アレルギーなどをお持ちの方で、病状のコントロールのため必要であれば保険診療で検査が受けられます。

費用について

アレルギー疾患やアレルギー症状があるなど検査が必要と医師に判断された方は保険診療で検査可能です。その他の方、保険証をお持ちでない方は自費となります。

費用は3割負担の方で概ね、5,000円くらいかかりますが、検査項目数により前後します。

検査項目について

主な項目として、以下のようなものがあります。

食物アレルゲン

牛乳・卵・農産物(キウイ・バナナ・ソバ・小麦・大豆・米・ゴマ・ピーナッツ)・魚介類(マグロ・サケ・エビ・カニ)・肉(豚・牛・鶏)など

花粉アレルゲン

スギ・ヒノキ・ブタクサ・シラカバ・ヨモギ・ハンノキ・ハルガヤ・カモガヤ・オオアワガエリなど

環境アレルゲン

ダニ・ハウスダスト・犬や猫のフケ・真菌類(アスペルギルス・アルテルナリア・カンジダ)・ラテックスなど

プリックテストについて

当院ではアレルギー検査として採血の他にプリックテストも行っています。

プリックテストとは?

ある物質に対してアレルギー反応が出るか、皮膚で確認するテストです。即時型アレルギーをチェックします。

方法

アレルギーが疑われる物質(アレルゲン)のエキスを腕に1滴垂らし、針を軽く押し当てます。15分後に膨疹が出たら陽性です。

当院では小麦、乳、卵、ダニ、スギのアレルゲンエキスを取り扱っています。

プリックテストのメリット

  • 子どもから大人まで検査出来ます。
  • アレルギーの抗体がまだ十分に出来ていない赤ちゃんやお子さんでも反応を確認できます。
  • 痛みがほとんどありません。
  • 採血でアレルギー反応が確認しにくい食物アレルギーの方も、アレルギーの出る食品(果物など)をお持ちいただくと検査が出来ます(prick-to-prick test)。口腔アレルギー症候群でも有用な検査です。
  • 患者さんの状態にもよりますが、採血によるアレルギー検査と組み合わせることで更に信頼度の高い評価が出来ます。

注意点

  • 一時的に痒みが出ることがあります。検査後に塗り薬を塗り症状を緩和します。
  • 検査時間がかかりますので、お時間に余裕を持ってお越しください。
  • 抗アレルギー薬を服用している場合は結果に影響するため、事前に休薬が必要になります。受診時医師にご相談ください。
  • 医師の判断により行う検査です。全ての方が適応となるわけではありません。また適応となる方でも総合的に判断し、初診時に検査出来ない場合があります。

当院では小児のプリックテストは火午前・木午前・土に行っています。高校生以上は毎日可能です。担当医師にご相談ください。

生活管理指導表

食物アレルギーのあるお子様が保育園や学校で給食を食べる場合には、基本的には1年に1回、医師が生活管理指導表を作成し、保育園や学校とお子様のアレルギーの情報を共有することが重要です。
小児の食物アレルギーは成長とともに寛解(成長に伴う消化機能、免疫機能の成熟により食物アレルギー症状を起こさなくなること)することが多いので、漫然と除去を続けるのではなく、本当に必要な除去食品が何なのか、正しい判断をしていきます。

食物アレルギーの大原則は、“必要最低限の除去”となるように、指導していく事です。

漫然と除去を継続する事がないよう、保護者の方と詳しい話をしながら指導表を作成していきますので、当院での生活管理指導表作成が初めてで、以前に他のクリニック、病院でアレルギー採血や、指導表を書いてもらった事がある方は、可能であれば、今までの資料をお持ちいただくと、よりスムーズに診察が進められます。

万が一の誤食時の対応などもご説明いたします。

入園、入学前に食物アレルギーがそもそもあるのか、検査が必要なのかなどのご相談もお受けいたします。
WEB時間帯予約にてご予約の上いらしてください。

当院はじめての方へ

当院には、小児科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医、総合内科専門医、が在籍しています。

小児から大人への一貫したアレルギー診療が可能です。

高い専門性を有しながらも一般的な内科・小児科の診療も可能です。

在籍医師はこちらから。ワクチン接種時や乳幼児健診や診察時など育児に関することもお気軽にご相談ください。

風邪をひいた、せきが長引く、便秘、肌がかさかさする、発熱、風邪(かぜ)、咳(せき)、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、下痢・嘔吐、腹痛、頭痛、中耳炎、ひきつけ(けいれん)などの症状など多岐にわたる小児科一般の病気を診断・治療しています。


小児予防接種、乳幼児健診、お子様の諸症状でご心配の場合には、小児科専門医・アレルギー専門医・呼吸器専門医・総合内科専門医が在籍する当院へ気軽にご相談ください。

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